2022年9月29日

昼は公園で飯を食って、『イリノイ遠景近景』をちょっとだけ読み進めた。「Yはいいとこ」のくだりを読み、確かに今から習えば私も泳げるようになるのかも知れない、クラスメイトの前でみじめな有様をさらすのは恥ずかしくて仕方なかったけれど、今は幸いクラスメイトなんかいないし、他人に見られて恥ずかしがるような感受性も枯れた、それに初心者コースで見ず知らずの人たちと一緒にちょっとずつ上達するのは楽しいかも知れない、考えるほど胸が高鳴った。公園には私一人きりで、昼休みが終わる直前に少しだけブランコを漕いだ。景気づけに。

景気をつけた割に仕事は捗らず、嫌になってほぼ定時に上がった。通っているボランティア先で子どもの愚痴を聞いたり、一緒に踊ったり。楽しい。子どもたちが帰るとスタッフの振り返り会が始まる。これがつらい。私はもう古参といっていい立場なのだが、何にも考えずにただただ遊んできたから、後輩たちの戸惑いや疑問にうまく答えられない。代わりに長老格のスタッフがとても的確なコメントをしているのを聞き、非常に情けない気持ちになる。思いつかないときは無理に言わなくていい、まとまっていなくてもとりあえず投げてみてもいい、振り返りはそういう場所で、重々わかっているけど、そのとりあえず投げてみる、待ってみる、が前より難しい印象。相手が子どもとして接してきた人たちだから、ちょっとわかってる顔がしたいんだと思うね。それなのに上手くいかなくて、帰りのバスで毎度とても落ち込む。